株式投資を始めようとしている方、もしくは既に始めたばかりの方は、銘柄選びに悩んでいることも多いのではないでしょうか?
特に、どの銘柄が利益を生む可能性が高いのか、どれを選べば失敗しないのか、さまざまな情報をもとに判断しようとしている方も多いと思います。しかし、銘柄選びには「選ぶべき基準」だけでなく、初心者が特に気をつけるべき「選んではいけない基準」も存在します。
本記事では、株式投資初心者が注意すべき避けるべき銘柄選びのポイントについて解説していきます。適切な銘柄選びを学ぶことで、より安定した投資成果を目指しましょう!
株式投資初心者が避けるべき銘柄選びの基準
株式投資を始めるには、事前の勉強や証券口座の開設、場合によってはパソコンなどの投資環境を整える準備が必要ですよね。この記事を読んでいるあなたも、きっと多くの期待や不安を抱えていることでしょう。
株式投資は技術ですが、その技術を活かして利益を出すためには、まず「勝負する場所」、つまり 銘柄選び が非常に重要です。プロやアナリストが推薦する銘柄を参考にすることもできますが、注意が必要です。彼らが選ぶ銘柄は、その技術や経験に基づいて選ばれたものであり、初心者が同じ銘柄を選んでも、同じ結果を得られるとは限りません。
初心者にとっては、自分のスキルや投資戦略に合った銘柄を選ぶことが利益を上げる鍵です。それでは、初心者が避けるべき銘柄選びの基準を3つご紹介します。
株価が低い銘柄(低位株)とは?
株式市場には、株価が極端に低い銘柄、いわゆる低位株と呼ばれるものが存在します。これらの銘柄は時には数十円程度の株価で取引されており、そのために少しの変動で大きな利益を得るチャンスがあるとされています。こうした特性に惹かれ、低位株に投資するトレーダーも少なくありません。
例えば、取引値が10円の銘柄が20円に上昇した場合、わずか1円あたりの上昇でも利益が2倍になるという特性を持っています。これが、取引値が高い銘柄では同じパフォーマンスを実現するには非常に大きな価格上昇が必要となるため、低位株の魅力のひとつとされています。
魅力とリスクのバランス
低位株の最大の魅力は、少額で多くの株数を購入できるため、株価がわずかに上昇しただけでも大きな利益を得られる可能性がある点です。テンバガー(10倍株)が期待できる銘柄も存在し、時には大きなリターンを狙うことができます。
一方で、低位株には高リスクが伴います。株価が極端に低い理由は、企業の業績や経営状態が悪い可能性が高く、将来的な成長が期待できないことが多いです。また、上場廃止のリスクも高く、投資した資金が全額失われる可能性も否定できません。
低位株投資の注意点
株価が低いため、わずかな価格の変動で大きな利益を得られる反面、急激な株価の下落による損失リスクも高まります。特に、株価が1円にまで下がる可能性や、監理銘柄に指定され、その後に上場廃止となるケースもあります。このように、低位株への投資は短期的な利益を狙うトレーダー向けであり、初心者にはリスクが高い選択肢と言えるでしょう。
結論
株価が低い銘柄は、大きなリターンを期待できる一方で、企業の経営状態の不安定さや上場廃止リスクが伴うため、慎重に取り扱う必要があります。投資初心者は、しっかりとしたリサーチを行ったうえで、リスクに耐えうる投資を心がけるべきです。
出来高が少ない銘柄のリスクとは?
出来高が少ない銘柄は、投資初心者が避けた方が良い銘柄の一つです。出来高とは、ある一定期間(例えば1日や1週間)に売買が成立した数量のことを指します。出来高が多い銘柄は、頻繁にトレードが行われており、流動性が高いため、売買がしやすい銘柄です。しかし、出来高が少ない銘柄は、その逆で流動性が低く、売買が成立しにくいというデメリットがあります。
出来高が少ないと不利な点
価格の変動が激しくなりやすい
出来高が少ない銘柄では、少しの注文量でも株価が大きく動くことがあります。そのため、買いたいときに高値で買わされ、売りたいときに安値でしか売れないという状況に陥ることがよくあります。これは、希望の価格で取引が成立しにくいため、初心者にとって不利な状況を作り出します。
大量注文が株価に与える影響
出来高が少ないと、ちょっとした大量注文が入るだけで、株価が大きく変動することがあります。特に、大口投資家や機関投資家が株を売買する際、急激な価格変動(急騰・急落)が発生する可能性が高く、その場に居合わせた個人投資家は対応が難しく、大損してしまうリスクもあります。
株価操作のリスク
さらに、出来高が少ない銘柄では、株価操作が行われやすいというリスクもあります。特定のトレーダーが大量に買い注文を入れることで、一時的に株価を吊り上げることが可能です。これにより、初心者は相場操作の影響を受け、不本意な取引をしてしまうことがあります。
売却時のリスク
もう一つの大きなリスクは、出来高が少ないために希望通りの価格で売却できないことです。買い手が少ない場合、自分が保有している銘柄を適切な価格で売ることができず、損失を出してしまう可能性があります。
結論
出来高が少ない銘柄は、投資初心者にとってはリスクが高く、トレードの失敗につながる要因が多いです。流動性が低いため、売買のタイミングや価格に大きな影響を与え、特に短期トレーダーには不向きな銘柄となります。
予測が困難なボラティリティの高いセクター銘柄
株価のボラティリティ(価格の値動き)が激しく予測が難しいセクター銘柄は、初心者にとってリスクが高いため避けるべきです。株式市場では、各業種やセクターに応じて特徴が異なり、特定のセクターでは株価の変動が特に大きくなることがあります。
ボラティリティの高いセクターの例
例えば、バイオセクターは、薬品の研究や新薬の発表などによって頻繁に価格が大きく変動します。特にコロナの影響や、新薬の臨床試験結果など、予測が困難な要素が多く含まれているため、株価の乱高下が激しくなります。個人投資家にとってはこれらの情報を事前に入手することが難しく、ファンダメンタルズ分析での予測が困難となりがちです。その結果、急騰や急落に巻き込まれ、一瞬で大きな損失を出してしまうリスクが高まります。
参考:日経平均株価の歴史的な急落と急騰~一体何が起き |朝日信用金庫
ハイテクセクターもリスクが高い
また、ITやハイテク系のセクターも同様にボラティリティが高いセクターです。新商品の発表や、企業の業績に敏感に反応し、株価が急激に変動することがあります。特に、大手テクノロジー企業が市場に与える影響は大きく、初心者が安易に手を出すとリスクを負う可能性があります。
安定したセクターでのトレードが安全
そのため、トレード初心者は最初のうちはバイオセクターやハイテクセクターのようにボラティリティが大きく予測の難しいセクターを避け、トレードに慣れてきた段階で挑戦するのが望ましいです。ボラティリティが落ち着いたセクターでの取引を行えば、安定的に利益を狙いやすくなります。
結論
投資初心者は、最初の段階では安定したセクターに目を向け、リスクを抑えつつトレードスキルを磨いていくことが重要です。
銘柄選びはトレードの成功への鍵
ここまで、初心者が選ぶべきではない銘柄についてご紹介しました。株式トレードにおいて、銘柄選びはトレードを始める際の最も重要なステップであり、ここでの判断がその後の成功を左右します。
そのため、株式投資初心者は大きな損失やリスクを避けるために、今回紹介した避けるべき銘柄の基準を参考にして、安定した利益を狙える銘柄を選びましょう。
また、初心者向けの銘柄選びの基準に関する記事も「インテク」でご用意していますので、本記事と併せて「初心者におすすめの株の選び方とは?プロも実践する3つの基本ポイント」をチェックしてみてください。
銘柄選びの次に大切なこと
ここで忘れてはいけないのは、銘柄選びやトレード方法についてはテクニカル分析が基本となる点です。トレードを行う際は、まずその銘柄が投資に適しているかどうかを判断し、その後、テクニカル分析を使って売買のタイミングを見極めることが成功の鍵です。
銘柄選びは慎重に!初心者が避けるべきポイント
初心者は、株価や出来高が低すぎる銘柄を選ばない方がいい
株価が低い銘柄や出来高が極端に少ない銘柄は、初心者にとってリスクが高いため、避けるべきです。これらの銘柄は一見すると大きなリターンが期待できるように見えますが、その分リスクも大きく、予測が困難です。初心者にとっては、より安定した銘柄に焦点を当てるのが賢明です。
ボラティリティの高いセクターの銘柄も慎重に避けよう
また、バイオやハイテクなどボラティリティの高いセクターも初心者にはハードルが高い分野です。短期間で大きな値動きが発生する可能性があるため、予測が難しく、予期しない損失を招くことがあります。
銘柄選びは結果的に利益に直結する
どの銘柄を選ぶかが、最終的な利益に大きく影響します。慎重に選んだ銘柄が長期的な利益をもたらす可能性が高いため、トレード初心者ほどじっくりと銘柄選びに時間をかけることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
初心者の方は、株価が低い銘柄、出来高が少ない銘柄、そしてボラティリティが高く予測が難しいセクターの銘柄を選ばないように心がけましょう。多くの初心者は「早くトレードを始めたい」という気持ちから、人気銘柄や好きな企業を選びがちですが、それが必ずしも正解ではありません。銘柄選びは、トレードの第一歩ですので、慎重に行いましょう。
繰り返し銘柄を選んでいくうちに、自分に合った銘柄や得意なセクターを見つけることができるようになります。毎回のトレードで、自分に合った銘柄を探しながら、リスクの高い銘柄を避けるようにしてくださいね。